自治労(地方自治体で働く人達で組織する労働組合)は、結成40周年記念事業として1994年から2003年まで、戦争や内戦のあったベトナム・ラオス・カンボジアで「アジア子どもの家」プロジェクトを実施しました。
「アジア子どもの家」プロジェクトは、それぞれの地域で活躍している日本のNGOと連携して、資金援助やハコモノ援助だけでなく「一般組合員の直接参加」による、子どもたちへの継続的な協力活動をめざして取り組まれました。
ベトナムでは「子どもの家」を建設・運営し、困難な状況にある子ども達の保護・教育サポートを行い、ラオスでは「子ども文化センター」「市立図書館・多目的ホール」の建設・運営による子ども達の文化交流事業の普及活動を、カンボジアではスラムから通う幼稚園児と幼稚園教員養成学校訓練生の支援を行い、すでにその卒業生がカンボジア各地で幼児教育に従事するなど、大きな成果を生み出しています。
自治労のこうした国際貢献事業を引き継ぎ、発展させる為、2004年にNPO「エファジャパン」が設立されました。
NPOである「エファジャパン」は、国際的人権擁護団体のアムネスティ・インターナショナル元日本支部長のイーデス・ハンソン氏が理事長を、副理事長に自治労の岡部中央執行委員長が務め、事務局長には国際NGOで活躍していた方を迎えるなど、現地支援をさせる体制づくりになっています。
昨年7月から事務局長に就任された大島氏は、これまでアジア・アフリカ諸国での国際協力活動をされてきて、現職で日本の労働組合と初めて関わりを持ったそうですが、「現地に国際協力参加される自治労組合員の方々は、現地での体験を真摯に受け止め、日本に帰ってからの活動に活かしていただいています。アジア各国では、日本の自治体で働く人のノウハウがとても貴重なもので、図書館や幼稚園の運営など、専門的なスキルを持った方々が、現地で効果的な活動をされて成果を生み出しています」と、自治労の国際貢献活動が資金的支援にとどまらず、現地で必要としている様々な公共サービスのノウハウやスキルの提供が行われ、参加する組合員の方々と現地のスタッフの交流が図られていることを、高く評価しています。
こうした自治労の国際協力活動は、都道府県本部や単位組合などが独自に現地支援を行う運動も広がりを見せています。
神奈川県本部は、2004年度を初年度として、5年間を目標に、カンボジアの人々に一番身近な医療施設である「保健センター」の機能強化を主な活動の軸に支援を計画し、実施しています。
また、岡山県本部では組合員が仲間とともに「Peace Soul Live」を開催し、会場で募ったカンパ金をベトナム「子どもの家」に贈呈し、早速現地「子どもの家」で話し合い、冷蔵庫や扇風機等を購入しました。
イーデス・ハンソン理事長は「自治労が40周年記念事業でやったことはすごいこと。『アジア子どもの家』は、理想と現実が一緒の事業である。政府のODA事業は、型にしばられてしまうが、この事業は融通がきく事業の仕方をしている」と、自治労が今年5月19日に開催した「国際協力活動経験交流集会」記念講演で話され、自治労が行う国際貢献活動の成果と、今後の取り組みに期待することを表明しました。