谷中の魅力を活かしたまちづくりを
~人とまちをつなぐコーディネーター
狭い路地に長屋などの木造建築が建ち並ぶ、いまだ下町風情が残る台東区谷中。この地域では、近年、大きなマンション建設が立て続けに計画される一方で、古い建物に着目し店舗をかまえたり暮らし始める人が増えています。
このような現状を背景に、特定非営利活動法人ひとまちCDCは、谷中における新しい住まい方を提案するとともに、まちの担い手を育てる活動を行っています。
「谷中の魅力は、建物はもちろん『人づきあい』だと思います」と話すのは、地域プランナーでもある理事長の西河哲也さん。「新たな住民が増えても地域行事などの担い手は不足している。やはり、まちを知った上で住んでほしいですよね。まちの方向性は、住人によって変わっていきますから」と理事の手嶋尚人さんも力を込めます。
活動のスタートは、谷中に9階建てマンションが計画され、専門知識のある西河さん、手嶋さんに近隣住民が相談したことがきっかけです。
「地域全般の住民に声をかけ、何度も集会を重ねました。その結果、建築協定が結ばれ、計画が見直されたんです」と手嶋さん。
マンションは、6階に変更され、谷中のよさでもある『顔が見えるご近所づきあい』を大切にするために、共有スペースが設けられました。
「谷中にふさわしい暮らしの場をつくれないか」という思いを実現するために、2003年に団体を設立。谷中で暮らしたい人たちを中心に「谷中くらすかい」を立ち上げます。現在会員は約70名。賃貸住宅の情報提供やコーポラティブハウスの検討会を実施。また、町歩きや祭りの神輿担ぎなどを通じ、地元住民とも親交を深めています。
同時に、住民や区と連携したまちづくりにも取り組んでいます。地域組織『谷中地区まちづくり協議会』の事務局として、避難所での運営訓練やマニュアルづくりに協力。2007年7月にオープンした防災ひろば『初音の森』には、貯水槽や防災かまどになるされました。
その他に、2007年6月には、ドイツで取り組まれている大変興味深い『ミニ・ミュンヘン』といわれる『こどもがつくるまち』の国際交流ワークショップを地元公民館の方々とともに開催しました。
「新たなまちの担い手を発掘するには、防災、子育ては重要なファクター」と手嶋さん。
「地域の一員だと感じられることが谷中のよさ」と18年間谷中で暮らす西河さんは話します。
「若い人たちにとって、町内会などにいきなり参加することは大変な方もいらっしゃるかもしれません。しかし、『谷中芸工展』など、いろいろなきっかけがあるので、ぜひ地域の人たちと交流を図ってほしいですね」
特定非営利活動法人 ひとまちCDC (理事長:西河哲也)
〒110-0001 東京都台東区谷中4-4-23-204
TEL: 03-3822-3531
FAX: 03-3822-3513
中央ろうきんでは、2004―2006年、特定非営利活動法人ひとまちCDC『谷中のまちの担い手を育てるための体制づくり』を助成しました。