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東京都
「地域全体を巨大なホスピスに 〜理想のコミュニティケアを目指して」
 
ヘルパーステーション ハーモニー
 
 簡易宿泊所が密集し、多くの日雇い労働者が生活する東京の山谷地区。ここに在宅ホスピス『きぼうのいえ』はあります。
 「人生の最期において、生きることの喜びを学んでほしい。医療的な意味だけのホスピスではありません」と話すのは、施設長の山本雅基さん。入居者は21名。身寄りがなく、末期がんなどで余命わずかな人たちが暮らしています。

  介護保険を用いたケアの大半を担当するのは、『ヘルパーステーション ハーモニー』のスタッフ。「ターミナルケアに対応できる見識をもち、医師・看護師とともに十分なケアを遂行できる人材を」という山本さんの思いから、2006年に設立。『ハーモニー』では、ホスピス見学やターミナルケア講習など人材育成に力を注ぎ、現在、16名のスタッフが在籍しています。

 「それまでは、12ヶ所の介護事業所からヘルパーを頼んでいましたが、連絡が行き渡らないことも多く、結果、ケアの質を下げてい ました」と山本さんは振り返ります。

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東京・山谷にある在宅ホスピス
「きぼうのいえ」
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「きぼうのいえ」施設長 山本雅基さん
 『ハーモニー』は、『きぼうのいえ』だけでなく、簡易宿泊所にもヘルパーを派遣、山谷地区全体のケアをめざしています。住民は約3500人。高齢化により介護が必要な人は年々増え、福祉事務所からの要請が絶えることはありません。

 「大勢の人が『きぼうのいえ』の入居を望んでいますが、簡単に建物を増やすことはできません」と山本さん。「それならば、山谷全体を巨大なホスピスとみなし、地域でケアをしていくほかないでしょう。必要なのはマンパワー。『ハーモニー』をきっかけに、医療・看護・介護が一丸となって取り組める環境を作りたかったんです」
 
 『ハーモニー』を切り盛りするのは、民間の介護事業所に勤務していた菅原徹さん。設立当初は、山谷という土地柄、人材集めに苦労したといいます。今では、『きぼうのいえ』の活動に賛同し、ここで働きたいという人は増えているそう。

 「わたしたちは、介護の技術だけを提供しているのではありません」と菅原さん。「介護をしていた方が亡くなったとき、自ら斎場に赴き、亡骸に手をあわせています。死に立ち会うことでスタッフも成長している。その様子は目に見えてわかりますよ」
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「ハーモニー」所長 菅原徹さん
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「ハーモニー」外観 商店街の空き店舗を利用
 『きぼうのいえ』開設から4年半。「殺伐としたこの地域に、ヘルパーさんたちの人間的な優しさが加わり、街全体が明るくなったよう」と山本さんは笑顔で語ります。
 「これからの日本は少子高齢化が進み、一人で最期を迎える人が多くなるでしょう。山谷をモデルにコミュニティケアという考えが広がってほしいですね」

ヘルパーステーション ハーモニー(所長:菅原 徹)
〒111-0021 東京都台東区日本堤1-31-1
TEL:03-6279-3998 FAX:03-6279-3999
中央ろうきんでは、06年、無限責任中間法人 ハーモニー「ターミナルケアに特化して対応できるヘルパーステーション開設事業」を助成しました。
 
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