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特定非営利活動法人 日本NPOセンター
事務局長 田尻佳史
最近、NPOが社会の注目を集めています。そのきっかけとなったのは、1998年に成立した「特定非営利活動促進法」(NPO法)ですが、NPOは決して“目新しい”ものではありません。そのずっと前から、多くのNPOが活躍していたのです。
国や自治体が進めている政策には、もともとNPOが取り組んでいたものがたくさんあります。例えば、不登校問題。この問題にもっとも早くアプローチしたのは、子どもの不登校に悩む親御さんがつくったNPOでした。その活動が徐々に国を動かしていったのです。介護保険もそうです。この制度は、日本で初めて24時間365日の介護サービスを実現したNPOを参考にしたものです。
なぜ、彼らはこのような先駆的な活動をすることができたのでしょうか?私は、彼らが問題の当事者であったり、介護を必要とするお年寄りや家族と向き合ってきたからだと思います。そして、「なんとかしたい」という「思い」を、NPO活動として具体化してきたからこそ、社会を変える力になりえたのです。
社会には数え切れないほどの問題があります。環境問題をとっても、地球温暖化、森林の荒廃、生態系の破壊、ゴミの不法投棄など枚挙に暇がありません。もしも、何か心にひっかかるものがあれば、ぜひ、現場に足を運んで、問題解決に取り組む人たちと話してみてほしい。そして、自分はどうしたいのかじっくり考えてほしい。もしも、「なんとかしたい」と願うならば、NPOはその「思い」を実現する有効な場所になるはずです。
NPOとの関わり方にはいろんな形があります。NPO職員として働くという選択肢もありますが、企業や行政などで働きながら、ボランティアや会員として協力するという選択肢もあります。寄付をしたっていい。NPOを通して、私たち一人ひとりの「思い」が実現していけば、社会はもっともっと住みよいものになっていくと確信しています。
<中央労働金庫「働く人へのメッセージ」(2006年4月発行)より転載>
高校時代よりボランティア活動をはじめ、大学卒業後、ケニアの現地NGOに参画。帰国後、大阪ボランティア協会に入職。「阪神・淡路大震災被災地の人々を応援する市民の会」現地所長などを務める。96年から日本NPOセンターに出向。01年から現職。
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