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| 〜勤労者と市民から信頼・共感される <ろうきん> をめざそう!〜 |
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中央労働金庫 営業推進部営業推進部
次長 山口郁子
今年2月、中央ろうきん主催シンポジウムにおいて、当金庫の社会貢献活動について事例報告をさせていただきました。一部内容を抜粋し、掲載させていただきます。皆様のご意見・ご感想をお待ちしております。
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1.基本認識 −環境の変化と、勤労者の課題−
社会環境や経済が大きく変わる中、勤労者の生活には多くの問題が山積しています。
とりわけ介護・子育てなどの福祉課題は、行政によるサービスだけでは十分な対応が難しく、市民や企業・労組など社会全体で取り組んでいくことが求められています。
勤労者も、職場生活の課題だけでなく、このような身の回りの諸問題を解決するための「生活者」としての対応が求められ、労働組合では、労働条件の改善とともに、職場以外の問題解決も視野に入れた活動が展開されています。
一方、時代の変化とともに、勤労者一人ひとりのライフスタイルや意識・価値観も大きく変わっています。モノやカネといった物質的な豊かさから、安心や生きがい、信頼といった精神的なものへとシフトする他、新しい生き方・働き方など「個」のニーズは進化し続けています。
こうした中、ボランティア活動などを通じて地域社会との関わりに自分の存在価値を見出し、積極的に問題解決にあたる勤労者・退職者が多く登場しています。 |
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2.ろうきんに求められている役割
ろうきんは労働組合や生活協同組合が資金を出し合って創設した“助け合い”の金融機関です。しかし今、改めてろうきんの存在価値が問われようとしています。
利用しやすい商品や丁寧な相談活動、役立つ情報提供など、金融機関本来の機能を高めていくことに加え、「生活者」が安心して暮らせる社会を創っていくために、何ができるのか、どのような役割を果たしていくのか。まさに「福祉金融機関としての真価」が問われようとしています。
ろうきんが独自性を発揮していくためには、行政や企業だけでは解決できない課題にしっかり向き合い、労組や他の福祉事業団体、NPOとしっかり連携すること。そして、新たな社会的運動の担い手としての「姿勢」と具体的な「行動」を社会に示すことが大切ではないかと考えます。 |
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3.NPOの台頭 −新たな公益の担い手として−
日本では、1995年の阪神・淡路大震災を契機にボランティアの活躍が注目され、市民による自主的な活動を社会に広く認知していくための枠組みとして、1998年に「特定非営利活動促進法(NPO法)」が議員立法によって制定されました。
NPOは活動形態もさまざまで、ボランティアグループから市民事業、コミュニティビジネスと呼ばれる事業性のある団体も多く登場しており、法人数は5月末時点で11,000を越え、法人格を持たない団体を含めるとその数は10万以上と言われています。
活動分野は、福祉やまちづくり、国際協力など12種類に分類され、今年5月からは経済活動の活性化や消費者保護などさらに5分野が追加されました。
NPOの活動には、主婦や学生、勤労者や退職者など「思い」や「価値観」を同じくする多様な個人が自発的に参加しています。行政や企業のサービスだけでは埋まらない地域のさまざまなミゾを埋める役割への期待から、「新しい公益の担い手」として社会から関心が寄せられています。 |
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4.労組・ろうきん・NPOのパートナーシップの可能性
NPOに対する期待が高まる一方、活動を円滑におこなうための社会的基盤はまだまだ十分ではありません。特に、人材や資金、情報など組織資源の不足やマネジメント力の向上は深刻な課題となっています。地域に根ざし、より良い活動を継続して行っていくためには、組織資源の確保と規模に応じた適切なマネジメントが必要といわれています。
企業や労組などの「組織」は、人材・資金・情報などの資源と社会的信用力を持っています。この資源の一部を社会に開き、地域の中で活躍する「人」を育てることは、ろうきんや労組などに特に期待されている役割だと思います。
職場だけでなく、自分が持っているノウハウや技術、趣味や特技を生かして、地域社会のさまざまな場面で活躍する、あるいはリーダーシップを発揮する、今求められているのは、そういう人材だと思います。したがって、勤労者と同様に、退職された方のマンパワーも、「新しい社会資源」として地域社会から強く期待されているところです。
こうした点からも、労組・ろうきんは、NPOにとって最大のサポーターとなるだけでなく、暮らしと福祉の向上、安心社会の実現という理念の実現に向け、NPOが勤労者自主福祉運動の強力なパートナーとなる可能性も大いにあると言われています。
NPOとの連携によって、組合員の生活やニーズに密着した「目に見える活動」を実践し、労働組合・ろうきんの今日的な存在価値を社会に示していくという点では、今がまさに大きなチャンスではないかと思います。 |
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5.中央ろうきんの社会貢献活動
2002年度は中央ろうきんとって、「社会貢献元年」となりました。
福祉金融機関としての役割発揮と、暮らしと福祉の向上、豊かな地域社会づくり等を目指し、昨年4月に「中央ろうきん社会貢献基金」を創設し、さまざまな社会貢献活動、NPO支援施策に取り組んでいます。
初年度は、勤労者の社会参加に向けた「きっかけ」づくりを基本に、学習・交流機会となるセミナーやシンポジウムを開催した他、金融機能を生かした各種のNPO支援施策に取組みました。各施策は、労働組合やNPOとの協力のもとに、企画運営しています。 |
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●ろうきんNPO事業サポートローン
2000年4月より、東京・群馬・近畿のろうきんでNPO法人専用の融資制度の取扱いを同時スタートし、2001年4月には関東8都県のろうきん合併し、これを機に中央ろうきんとしてNPO融資を取り扱うようになりました。
これまでの新規貸出累計は、3月末現在で19件で8,330万円となっています。
NPO融資の発足は、ろうきんの取組が国内金融機関初であったことから、当初は新聞等で報じられ大きな反響がありましたが、今現在、NPOの資金ニーズに十分に応えられているかというと、必ずしもそうではありません。
一方、団体設立やNPOによる起業が相次ぐ中、ろうきんには、事業拡大にともなう必要資金の相談がNPOから毎日のように寄せられており、融資制度への期待は着実に高まっています。
より多くのNPOのニーズに応えていくためには、個々のご相談に丁寧に対応しながらNPOに対する理解を深め、融資審査に必要なノウハウを蓄積していくことが課題と考えます。
「ろうきんNPO事業サポートローン」の詳細はこちら |
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●社会貢献定期預金「ろうきんNPOサポーターズ」
2002年4月、社会貢献定期預金「ろうきんNPOサポーターズ」の取扱いをスタートしました。この商品は、満期利息(税引後)の30%を「中央ろうきん助成プログラム」の財源として活用するもので、「中央ろうきん社会貢献基金」から拠出される資金とあわせ、毎年総額1,000万円程度をNPOに対し助成していく予定です。
3月末現在の実績は、459件で6億4,086万円となっています。
「ろうきんNPOサポーターズ」の詳細はこちら |
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●「中央ろうきん助成プログラム」
中央ろうきんでは、「応援します!個性が輝く“ひと・まち・くらし”づくり」をキャッチフレーズに、2002年度から助成プログラムをスタートしました。この活動は、市民活動の支援・育成、働く人や高齢者の社会参加などをめざし実施しています。対象は、中央ろうきんの営業エリア(山梨県を含む関東1都7県)内のボランティアグループや市民団体(NPO)で、2002年度は18団体に計798万円を助成しました。
プログラム開発は、特定非営利活動法人市民社会創造ファンドにご協力いただいています。
「中央ろうきん助成プログラム」の詳細はこちら
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●「ボランティアセミナー」
「きっかけがあればボランティア活動に参加したい」「自分の力を社会に役立てたい」という勤労者・退職者のためのきっかけづくりとして、2002年度は茨城・栃木・埼玉、千葉、神奈川、山梨でセミナーを開催し、延べ542名の方にご参加いただきました。20代から70代まで顔ぶれは実にさまざまです。終了後は参加者同士の交流も深まり、新しい地域の交流の輪が広がりました。
各セミナーの企画・開発に各都県のNPOサポート団体にご協力いただきました。
各地の「ボランティアセミナー」の詳細はこちら |
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●社会貢献Webサイト ろうきん「いきいきコミュニティ」
昨年9月には、Webサイト、ろうきん「いきいきコミュニティ」を創設しました。
サイトの目的は、「きっかけ」「発見」「コミュニケーション」です。
働きながら、休日に気軽に参加できるボランティア情報や、労組や生協などの社会貢献活動紹介など、内容は盛りだくさんです。そのほか、コラムや人物紹介「情熱パーソンズ」など、楽しい企画もあります。
「安心」や「心の豊かさ」が求められる今だからこそ、このサイトを通じて、はたらく人がもっと元気になれる情報を集め、お届けしたいと考えます。
皆さんもご活用いただけることを楽しみにしています。
ろうきん「いきいきコミュニティ」トップへ |
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7.今後に向けて
社会貢献活動やNPO支援などの取組みを通じたろうきんの活動は、まだ試みの域を脱するものではありません。
しかし今、企業の社会的責任や市民社会との向き合い方が問われています。
そして、市民社会を支える新たな存在として期待の高いNPOを支えるための社会基盤の整備が急務と言われています。
こうした中、社会をより良くしていくために企業が、とりわけ働く人の福祉金融機関であるろうきんが果たすべき役割はたくさんあると思っています。
このシンポジウムのテーマは「労働組合・ろうきん・NPOのパートナーシップ」です。石川先生のお話にありましたように、職域を中心に活動していた労働組合や福祉事業団体と、地域に根差し活動しているNPOという同じ非営利・協同の理念を持つ団体が出会ったわけです。より良い形で連携し、福祉課題を解決し、元気な人、元気なまち、そして、元気な暮らしをつくっていくことに、それぞれの力と強みを生かしていければと思います。
職域と地域に暮らしと福祉のセーフティネットを築くこと、地域の課題解決をめざす市民による公益活動を支えていくことは、ろうきんの今日的役割と考えます。 |
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