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職域募金〜サラリーマン&ウーマンの素敵な社会貢献〜
特定非営利活動法人 パブリックリソースセンター
事務局長   岸本幸子
 企業、団体、官公庁などの職場で、従業員が社会貢献活動の一環として行う募金方法に「職域募金」があります。職場で、小額の寄付を多くの人から集める「ちりも積もれば山となる」方式の募金活動です。これからの寄付の仕組として、最近注目を集めています。
 ちなみに日本人が寄付をあまりしないことについては、「宗教的背景が欧米と異なる」「寄付の文化が定着していない」など様々なことが言われていますが、俗説のようです。アンケート調査をみても、「なぜ寄付をしたことがないのか」に対して最も多い回答は、「頼まれたことがないから」です。日本人でも頼まれれば、必要を認めれば、寄付をするのです。しかし多くの人は実際には寄付を頼まれたことがないし、それどころか、どのような団体や活動がお金を必要としているのか、どこに寄付をすれば有効に使ってもらえるのか、知りません。個人寄付の機会が極めて限られていることが、日本人の寄付の少なさの真の原因といえるでしょう。
事務局長 岸本幸子
Copyright by 高坂敏夫
 このような状況下で年間250億円以上の寄付を集め、国民の実に75%が参加している募金活動があります。共同募金会です。なぜ共同募金会への寄付はこれほど普及しているのでしょう。その謎は、町内会・自治会が共同募金会に代わって募金活動を行うという集金システムにあります。共同募金会は地域社会の仕組みを巧みに活用した募金方法を採っているのです。
 共同募金会のシステムは終戦後に始まりました。その時代には、普通の人は地域社会に今より強いかかわりをもっていることが多かったので、地縁を使った共同募金会のシステムは実質的に人と人とをつなぐ意味をもっていたといえましょう。
 しかし現在の市民は地域社会以外にも多様なコミュニティに帰属しています。その中でも特にサラリーマン&ウーマンは働きの場を通じたネットワークをもっています。これからは職場でも、NPOや市民活動に関する情報が交換され、募金窓口が多様に提供されるようになると、日本人も楽しく、気軽に寄付をすることができるようになるのではないでしょうか。
 職域募金にはいろいろな手法があります。職場や社員食堂などに募金箱をおく、カンパ袋を回すなどは「古典的」手法です。最近では、社会貢献担当部や労働組合などが中心となって職域募金に組織的に取り組む例も増えています。寄付金の上乗せされた商品を選ぶと売り上げの一部が寄付される自動販売機の設置、給料や組合費の一定額や端数部分を寄付する仕組、提携クレジットカードによる利用金額の一部やポイントの寄付などの手法が開発されています。また従業員が寄付した金額と同額、又は一定割合を会社が寄付するマッチングギフトを行う企業もあります。
 職場での募金活動には、企業の同意や協力が多かれ少なかれ必要です。しかし職域募金は多くの人の力をあわせるので、個人の負担感は少ないのに大きなインパクトを期待できる寄付です。また企業側にとっても、懐をあまり痛めずに実施できる社員参加型の社会貢献活動です。中間所得層の多い日本になじみやすい寄付の方式といえましょう。職域募金の実例については12月の本コラムにてご紹介します。
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